子育て世代の貯金の仕方(共稼ぎ家庭)!

子育て世代は、教育費に住宅ローンなどとても大変な時期です。さらに、収入は増えても社会保険料や税金の負担増で、実際に使えるお金は少なくなっています。そんな子育て世代の貯金の仕方を、危険な罠に陥りやすい共稼ぎ家庭を中心に解説します。

共稼ぎが急増!

まずは、子育て世代の生活を見てみましょう。以前は夫が働き、奥さんは専業主婦のパターンが多かったと思いますが、現在では共稼ぎが急増しています。

1980年に共稼ぎの家庭は600万世帯、専業主婦の家庭は1,100万世帯でしたが、2017年にはこの数字が入れ替わり、共稼ぎの世帯が641万、専業主婦の世帯が1,188万世帯となりました。現在も共稼ぎの世帯が増え続けており、子育て世代については、ほとんどが共稼ぎのパターンではないでしょうか。

夫婦でどれくらい稼ぐの?

共働き世帯はどのくらい稼ぐのでしょうか。総務省の家計調査にると、

2017年の総務省の家計調査(家計収支編)によると、
~29歳:432万4272円(1カ月あたり36万256円)手取りは約27万円/月
30~39歳:559万8024円(1カ月あたり46万6502円)手取りは約34万円/月
40~49歳:647万9040円(1カ月あたり53万9920円)手取りは約39万円/月
50~59歳:713万7432円(1カ月あたり59万4786円)手取りは約44万円/月
(手取りは筆者の計算による。)

共稼ぎは平均と比べるとどのくらい余裕があるの?

全国の収入の平均は政府の家計調査を元に計算すると、子育て世代は、年代ごとに、30代で32.5万円、40代で40.8万円、50代で45.0万円となるようで、共稼ぎの世帯は結構余裕があります。

この余裕は、大変危険な落とし穴を持っています。共稼ぎの場合、生活費用の財布を作って、毎月それぞれ生活費をその財布に入れ、家庭の生活費を賄っている場合が多いと思います。これは教育費や住宅ローンの負担がない時期は、このやり方で生計を十分に維持できます。そのため、残りのお金はそれぞれ個人が使用して、家庭としての貯蓄は全くないという場合が多く見受けられます。

目的別に多くの財布(口座)を持って貯蓄を始めよう

このような共稼ぎのご夫婦の場合、お互いによく話し合うことが大切です。そして、将来のお子さんの教育や住宅購入などライフイベントをよく見据えて、貯蓄を開始しましょう。

ライフイベントとは、人生における出来事で、出産、教育、住宅購入、老後、介護などです。子育て世代の共稼ぎの世帯は、教育と住宅購入に焦点をおいて、考慮する範囲は老後くらいまでです。

ライフイベント毎のお財布(口座)とは・・

大きなイベントは、当面、教育と住宅購入ですので、しっかりとしたお財布を準備する必要がありますが、小さなイベント、例えば旅行、レジャー、マイカー購入などにも、それぞれお財布を考えても良いと思います。

例えば、教育費用のお財布は、大学に入るまでの積み立て額を決めて、お子さんの児童手当、毎月の積立などを入れる財布。

住宅購入の財布は、夫婦お二人で夢を語り、どこに、どんな家を買うのか、少し現実も見ながら金額を設定して、まずは頭金を貯めるための財布が必になりますよね。そして、お互いがどのくらいずつ負担するのか、話し合って決めましょう。

年に1度はお財布(口座)の中身と目的を確認しよう

その財布にどのくらい貯まったかを1年に一度くらいは確認しあって、将来の夢を語り合いましょう。そうすることで、ご夫婦のコミュニケーションも取れますし、何より目標に向かって一緒に歩んでいるという一体感が生まれます。

また、共稼ぎでのご夫婦は生活が派手になりがちですが、目的別にお財布を持つことにより、それぞれの生活を見直す切っ掛けにもなります。

共稼ぎの子育て世代の方は、是非とも目的別にお財布を持って、充実した共稼ぎライフをお送りください。