マネープランは節約プランではない!

【しっかり者の奥さん】

時々、ご相談にいらっしゃる奥様で、細かく月ごとに収支を区分した表をご持参くださる方もいらっしゃいます。大変素晴らしく見事に計算されています。しかし、節約ばかりに目を奪われて我慢の生活ばかりではつまらないですよね。お金は幸せで生き生きとした人生を送るためのツールです。是非とのマネープランをしっかり作ってメリハリのある家計にしましょう。

【お金の見える化が大切】

老後2000万円問題が話題になりましたが、それぞれの家計で事情が違うので、一概に2000万円が必要ということではありません。老後の資金はよく見えないことに不安を感じるのです。そこで、「お金の見える化」を行うことで、これから打つべき対策が分かり、不安が和らぐのです。その見える化を助けてくれるツールが「キャシュフロー表」です。

【キャッシュフロー表】

下のような表をキャシュフロー表と言い、最終的にはこの表を作ることによって、マネープランなどを検討します。以下に一例を示しましたが、ライフイベント、ご家族のご年齢、収入、支出、収支や資産などを時系列的に整理したものです。この表を作ることにより、それぞれの時期で支出が多くなる時期や内容が把握でき、将来のマネープラン、ライフプランを作成する参考になります。

 

 

 

 

 

 

【表を作る時のポイント①】

この表を作るときに、最初に細かく作り過ぎると、途中で疲れてしまいます。大まかで大丈夫ですので、続けることの方が大切です。収入は夫の収入、妻の収入、一時的な収入くらいでOKです。また支出は、基本生活費、住居費、車両費、教育費、保険料、その他、一時的な支出くらいで大丈夫です。大切なことは、大きな流れを見ることで、例えば「いつ頃から収支が赤字」になるのか、「このままだと資産が赤字になり、生活が成り立たなくなる」などを大きく捉え、その原因を探ることが重要です。

【表を作る時のポイント②】

この表は、現時点から数年は割と正確な数字が入りますが、その後の将来については、仮定の数字です。この仮定の数字がどのようになるかを確認しながら、将来を修正するという見直しが不可欠です。できれば、一年に一回は見直しましょう。

【表を作る時のポイント③】

一人で作らずに、ご夫婦や子どもさんも入れて一緒に話しながら作りましょう。この機会に、将来のことや自分の思いを話し合うことにより、ご家族の絆が強まります。また、見直しの時もご家族で話し合いながら行うことが重要です。ただ、お互いのことを非難するのは厳禁です。すべては将来に向かった話し合いをしましょう。

【まとめ】

表を作る時は、お金の話になるので、節約ばかりが気になりますが、お子さんが小さい時期は「奇跡の時間」です。この時間を大切にするためのお金は大いに使うべきです。お金は手段で、目的ではありません。幸せで生き生きとした人生を送るためのツールです。是非とも、そこを誤解しないようにして、全体を見ながら「今度の家族旅行のために、少し節約しよう」というような近い目標と「教育資金」、「住宅取得」や「老後資金」など遠い目標を持ってマネープランを作ることをお勧めします。