60歳からの住宅ローン・・とてもお得な制度をご紹介!
1.はじめに
いつもFPオフィス「ライフデザイン」のブログをお読みいただきありがとうございます。今住んでいる自宅を担保にしてお金を借りるリバースモーゲージと言う制度をご存知のかたも多くいらっしゃると思います。しかし、これからご紹介するリ・バース60は申し込みの時点で自宅を持たない方にも利用可能な制度です。また、借り主がもし亡くなった場合、相続人が持っている物件を売却するなどして元金を返済するわけですが、元本割れしてても、元本割れ分を返済しなくても良い制度(ノンリコース)があります。以上のように、とてもお得なリ・バース60について、分かり易く解説します。
2.リ・バース60とはどんな商品か
住宅金融支援機構が各金融機関を通して提供している商品で、詳細はそれぞれの金融機関によって異なる場合がありますが、概要は以下の通りです。
(1)利用できる人
借入申込日に 満60歳以上の人が対象です。 50歳以上60歳未満の方も利用できますが、融資額が担保評価額の30%までです(リ・バース50)
(2) 総返済負担率が次の基準を満たしている人
・年収400万円未満:30%以下
・年収400万円以上:35%以下
総返済負担率:(全ての借り入れ額の年間返済額)/年収
・借入申込にあたって、金融機関からカウンセリングを受けた人
(3)手続きの流れ
①カウンセリング(金融機関担当者からの注意事項の説明)②融資の申し込み(書類で金融機関に申し込む)③審査結果の通知(金融機関から審査結果が通知)④融資の実行
(4)資金の用途及び融資限度額
ア 住宅の建設・購入
次の金額のうちで、最も低い額
①5,000万円②建設・購入に必要な費用③担保評価額の50%又は60%(金利が高くなる)
イ 住宅のリフォーム
次の金額のうちで、最も低い額
①1,500万円②リフォーム工事費用③ 担保評価額の50%又は60%(金利が高くなる)
ウ サービス付き高齢者向け住宅の入居一時金
①1,500万円②入居時に家賃相当分として一括支払いの必要がある費用③ 担保評価額の又はは
60%(金利が高くなる)
エ 住宅ローンの借換え
住宅ローン残高が5,000万円以下(住宅建設・購入)、1,500万円以下(リフォーム又は一時 金)で、かつ、次の最も低い額
①既存の住宅ローン残高②担保評価額の50%又は60%(金利が高くなる)
(5)リ・バース60の特徴
ア 様々な住宅の資金として利用ができる
住宅の建設、マンション・戸建住宅購入、リフォーム、借り換え、セカンドハウスの建設・購入など幅広く利用できます。
イ 申し込み時点で住宅を持たない人でも利用可能
取得した住宅を担保にするため可能です。老後に住宅を購入するには最適ですよね。
ウ 担保評価額が取得価格となる
住宅の建設又は新築住宅の購入の場合、担保評価額=取得価格(戸建住宅の建設価格やマンションの販売価格)となります。
(6)返済方法
毎月のお支払いは利子のみで、元金は借入した人が亡くなられた時に、相続人の方から一括して返済するか、担保物権を売却し返済することになります。この場合、借入申し込み者と連帯債務者(1人)の2名を設定でできます。
一般のリバースモーゲイジでは契約者が亡くなると元金を返さなくてはならない場合が多いですが、例えばご主人と奥さんが申込者と連帯債務者になった場合は、お二人ともなくなった場合に、元金の返済を行えばよいのです。とても、残された者に配慮された仕組みですね。
(7)毎月の支払いは利息のみで、金利はすべて変動金利
一般の住宅ローンとは違い、返済については利息のみ毎月支払えばよいのです。 例えば、金利1%で1千万円借りた場合一般の住宅ローンであれば、毎月59,848円を支払うことになります。一方リ・バース60では利息の8,333円となり、支払額は七分の一となります。
ただ、 金融機関の販売しているリ・バース60は全て変動金利となり、その金利は1.5~4%と一般の住宅ローンより高くなっています。
(8)ノンリコ―ス型リ・バース60について
借主がもし亡くなった場合、持っている物件を売却して元金を返済するわけですが、金利は少し高くなりますが、元本割れしてても、元本割れした部分を返済しなくても良い制度(ノンリコース)があります。
例えば、借主がなくなりリ・バース60の残高が1,000万円で、売却代金が500万円だとすると、一般的には不足分の500万円を相続人が負担しなければなりませんが、ノンリコ―ス型リ・バース60であれば、負担の必要がないのです。凄い仕組みですよね。
3.気を付けたい事項
(1)金利動向に注意
リ・バース60はすべてが変動金利で提供されるので、金利動向には注意が必要です。
(2)借り過ぎに注意
毎月の支払いが利息だけなので、ついつい借り過ぎてしまいますので、注意が必要です。
金利の動向によっては、毎月の支払いの負担が大きくなることがあるので、気を付けましょう。
4.まとめ
以上のようにリ・バース60はとてもお得な仕組みとなっており、注意すべき事項に気を付けて利用すれば、老後の生活設計に有用な制度です。老後に住宅購入を考えている方は是非ともご検討下さい。
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