働き盛り世代必見!・・住宅購入、教育費、老後資金準への対応はこれだ!

 

はじめに

いつもFPオフィス「ライフデザイン」のブログをご覧いただきありがとうございます。近年は、ライフスタイルの多様化により、結婚が遅くり、お子さんの教育費と住宅ローンそして老後の資金作りを同時並行的に行うことが必要な場合が、以前に比べて多くなって来ています。このようにライフイベント(住宅購入、教育費、老後資金準備)が重なると出費のピークが同じ時期に訪れ、家計を窮屈にします。今回は、このピークにどのように対応すればよいかを詳しく解説します。

ライフイベントの重なり

最大のポイントはライフイベント(人生に起きる大きな出来事)の重なりです。20代、30代での結婚ですと、一般に結婚、出産、子どもの教育・住宅取得、自分たちの老後の準備と順番にやってきます。しかし、結婚が遅くなると、それぞれの場合によって異なりますが、子どもの教育・住宅取得そして自分たちの老後の準備が一度にやってくる場合があります。

以下の例で考えてみましょう。

・A(43歳)さん、奥様(41歳)はお子さんが2人(2歳と3歳)で収入はご主人が800万円、奥様が200万円、支出が50万円/月。定年はご主人が60歳定年、再雇用後65歳で再定年。
・住宅ローンが約3000万円、利率1%で30年ローン。お子さんは2人とも高校から私立。
・資産が1400万円(現金)

上記の内容を時系列に並べてみると下の表のような感じになります。

これを見ると、教育費、住宅ローン、老後資金を並行的に準備してゆく必要があることがよく分かりますよね。

まず優先順位を考えよう

優先順位を考える際に、まずは、今後必ず支出されるお金を優先します。今回の例はお子さんがいますので、教育費と住宅ローンを優先します。今回は①教育資金と住宅ローンそして最後に②老後の資金準備を検討してみます。

その前に、家計の現状を確認しまします。

年収(世帯)1000万円(手取り750万円)、支出:600万円/年、収支150万円プラス

今のAさんの家計の現状は、毎年150万円のプラスで、余裕がありますよね。これは、20代、30代の世代ではないので、収入が一般に多く、収支に余裕があるのがこの例の特徴になります。ついつい余裕があるので、使い過ぎてしまうことに気を付けましょう。しっかり、将来を見越して準備しないと気付いた時には手遅れということもありますので、気を付けて下さいね。

まずは、教育費から見てみましょう

教育費は以前にブログでも紹介しましたが、教育費は大体以下の通りです。

公  立 私  立
幼稚園(3年間) 67万円 149万円
小学校(6年間) 193万円 921万円
中学校(3年間) 145万円 402万円
高校(3年間) 123万円 299万円

 

国 立 私立文 私立理
大学(4年間) 485万円 695万円 880万円

さて、この表(塾の費用を含む、文科省「平成26年度子供の学習費調査」)を見ると、

以上の表から、一番、厳しいのは、2人のお子さんが同時に私立の高校、大学に行くときで、同時に高校へ行く時は・・約200万円/年、大学は約350万円になります。

教育費は児童手当を貯蓄することが基本です。これは、以前、ブログでもご紹介しましたが、児童手当を貯蓄すると、それぞれ約200万円(合計400万円)たまりますので、重要な教育費になります。また、その際は、それぞれのお子さん毎に通帳を準備して貯えましょう。200万円×3年間と350万円×4年間を足すと2000万円が必要なり、児童手当を引くと1600万円を貯める必要がありますが、年間150万円の余裕があるので、何とか、高校に入る(約15年間)までにはなんとかなりそうです。

次は住宅ローンです

住宅ローンの払い終わりが70歳ですので老後の資金作りには定年の60歳までには返済を完了したいですね。そこで「繰り上げ返済」で期間短縮型を選択するのが良いと思います。このタイプの方々は預金を多く持っていることも特徴です。そのような理由から、繰り上げ返済も割と可能な方が多いです。40歳から30年ローンであれば、850万円を今返せば、60歳には払い終わります。資産全部返済に充てれば、もっと早く終わりますが、万が一のための資金として、生活費の約一年分(550万円)くらいは残しましょう。

預貯金が少ない場合は?

今回は、資産が1400万円あるので、繰り下げ返済が出来ましたが、資産が少ない場合は、無理して繰り上げ返済をせずに、老後の資金作りは退職金を中心に考えましょう。

最後は老後の資金作りです

老後の資金作りですが、まずは年金がどのくらい貰えるか見てみましょう。

国民年金:2万円×保険料支払い年数

厚生年金:平均収入の見込額×5.481/1000×加入年数

です。しかし、大体、普通のサラリーマンですと、毎月5万円くらい不足します。

1年だと60万円で20年(85歳)までですと、1200万円が65歳の時に必要になります。

さて、Aさんを見てみると・・預金550万円、貯蓄で教育費に使用しなかった分・・150万円×15年-1600万円=650万円となり、預金と併せると1200万円になり、ぎりぎり準備できそうです。

預貯金や退職金が少ない場合は?

今回の計算は、退職金を考慮していないので、退職金がある場合はより余裕が出ます。しかし、預貯金や退職金が少ない場合どうしたらよいでしょうか。

その際は、70歳まで働くことを考えるのも一つの選択肢です。その際に、年金の繰り下げを視野に入れましょう。年金には基礎年金と厚生年金がありますが、奥様の分も含めて基礎年金だけを繰り下げるのです。もし、5年間繰り下げると、70歳から毎月5万円づつ支給額が増えるので、年金の不足分も補えるのです。

まとめ

今回はAさんを一例として、ライフイベントが重なるタイプのライフプランの作り方を見て来ました。これは現在の時点でのプランですので、出来れば毎年、又は大きなライフイベントがある度に見直すことをお勧めします。今は余裕があっても、長期的な視点からみるとギリギリのことがあるので、よく将来を見越して準備して素敵な人生を花咲かせて下さい。

家計相談はFPオフィス「ライフデザイン」(横須賀市大津町1-21)
まずは、お電話でお問合せ下さい:090-8435‐9380

ご相談のお問合せ